2016年1月14日木曜日

市場ずし 東通り店





一軒目があんまりにもいけ好かず刺身ふた切れとビール一口で出たせいで、この日二軒目の寿司屋。独りカウンターの端に案内されると、隣の先客は同じく独りのおっさん、角を挟んで斜め前には若いカップル。とりあえずきずしと瓶ビールを注文し、キリンですかアサヒですかという馬鹿馬鹿しい質問に辟易するまではお約束。隣のおっさんが赤出汁で牛肉の寿司を流し込んでいて唖然としながらきずしを半分片付けて、まずエンガワの握り。ヒラメが切れていてカレイでいいかと問われて断り、少し待つとお客さんヒラメありましたワと。はじめから出しなさいよと太息。歯ごたえサクサクプリプリで善。それから赤出汁を頼み、青物を二、三とエビ、あとハイボール。赤出汁がでかい!寿司を噛みながら酒飲んでまったりする至福の時間。水を差すのは口論をはじめた斜め前のカップルの険悪な雰囲気。喧嘩の内容の他愛なさは微笑ましいものの、次第に会話はなくなり二人が二人して黙々と次々に煙草を吸うものだから、皿に置いたおれの寿司がみるみるスモークされていく。よっぽど文句言うか迷ううちにカップルは沈黙の退店。寿司食いにきて不機嫌とは、勿体ない限り。隣のおっさんも退店し、急に広々として、悠々たる注文はブリ。寿司は冬にこそ食うべきと思わせる。夏も夏で食うけど。二杯目のハイボールを空にして、お茶と、うにとトロ。大トロなんてあっという間に溶けちゃってむなしいので中トロ。やがて一杯になった腹をさすりながら退店。二軒合わせて7,000円超。これはあとで妻に怒られるやつ。でもええねん、それでええねん。しあわせのご馳走様々。

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